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執筆者の写真たくや いわさき

アレルギー性鼻炎・結膜炎について

春の訪れとともに、花粉の季節が始まります。しかし、多くの人々にとって、これはアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎といったアレルギー反応の季節でもあります。これらの症状は、日常生活に大きな影響を与えることがあり、適切な対処が求められます。この記事では、これらの状態の基本的な理解から始まり、診断、治療、そして日常生活での予防方法について詳しく解説します。 日本では鼻アレルギーの全国調査が1998年、2008年、2019年とほぼ10年おきに3回実施されています。それによると、花粉症の有病率は1998年が19.6%、2008年が29.8%、2019年には42.5%で10年ごとにほぼ10%増加しています。スギ花粉症も同様の傾向で増加しており、2019年には38.8%でほぼ3人に1人がスギ花粉症と推定されています。(花粉症環境保健 マニュアル 2022 より) 3人に1人がアレルギー性鼻炎とかヤバいですね。幸い、私は平気なんですよね。


◉アレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎の基本情報


アレルギー性鼻炎は、鼻粘膜の炎症であり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻痒みなどの症状が特徴です。一方、アレルギー性結膜炎は、目のかゆみ、充血、涙目などの症状を引き起こします。これらのアレルギー反応は、花粉、ダニ、ペットのフケなどのアレルゲンに対する体の過敏な反応によって引き起こされます。


・診断方法

 アレルギー性鼻炎の診断は、主に症状の詳細な問診と、血液検査による特定のIgE抗体の検出(採血検査で分かります。)に基づいて行われます。一方、アレルギー性結膜炎の診断には、追加の検査が必要となる場合があり、時には眼科医による詳細な眼の検査が必要になることがあります。


・治療法

 アレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎の治療には、複数のアプローチがあります。まず、患者教育が重要です。患者が自身のアレルギー症状やトリガーを理解し、日常生活での対処法を学ぶことは、症状の管理に大きく寄与します。(急に生活環境や生活の仕方を変えるのが難しい事も多いのでこの辺は難しいですね。)次に、薬物療法があります。抗ヒスタミン薬(内服薬・点眼薬・点鼻薬があります。)、ステロイド点鼻薬、点眼薬などが一般的に使用されます。これらの薬は、症状の緩和に効果的ですが、原因を根本的に治療するものではありません。そこで注目されるのが、アレルゲン特異的免疫療法(SIT)です。これは、体の免疫システムを訓練し、アレルゲンに対する過敏な反応を減らすことを目的とした治療法であり、少なくとも3年間の治療を通じて、長期的な効果が期待できます。3年間は長いですね。効果が出る人は約80%くらいです。3年間続けると更に3年以上効果が続くとの事です。あと即効性はないです。


・予防方法

 アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の発症を予防する最善の方法は、アレルゲンにさらされることを避けることです。(確か沖縄には杉が無かった気がします。)室内では、空気清浄器を使用し、定期的な掃除でホコリやダニを減らすことが有効です。屋外では、花粉の季節には外出を控えたり、マスクを着用するなどの対策が効果的です。また、バランスの取れた食生活を心がけることで、免疫システムを強化し、アレルギー症状の悪化を防ぐことができます。


結論

アレルギー性鼻炎とアレルギー性結膜炎は、適切な知識と対策によって症状を緩和することが可能です。花粉症をお持ちの方は当院またはお近くの医療機関にご相談下さい。

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