「ワクチンは傘のようなもの」と考えてみてください。傘の種類が多ければ多いほど、あらゆる方向からの雨を防ぐことができます。PPSV23とPCV20は、いずれも肺炎球菌感染症という雨から私たちを守る傘の役割を果たしています。しかし、それぞれの傘には異なる特徴があります。
PPSV23は、広い範囲の雨をカバーする大きな傘のような存在です。23種類の肺炎球菌血清型をカバーし、高齢者を中心に日本でも広く使われています。しかしながら、この傘は「多糖体ワクチン」と呼ばれ、少し雨が激しくなると雨水が染みやすく、長期的な防御力がやや弱くなることがあります。
一方、PCV20は新しく登場した「結合型ワクチン」であり、20種類の肺炎球菌血清型をカバーします。結合型ワクチンは、雨をはじく「撥水加工」がされている傘のようなもので、免疫記憶を強化してくれます。つまり、体が一度覚えた抗体を長期間維持することができ、より持続的で強力な防御が期待できるのです。特に、日本では高齢者の肺炎予防が重要であり、この撥水加工を持つPCV20が期待されています。
もちろん、どちらのワクチンも大切な役割を果たしていますが、どちらがより効果的かは個々のリスクに応じて判断する必要があります。自分に合った傘を選ぶように、医療機関と相談しながら最適なワクチンを選択しましょう。
相模原市南区やその近隣にお住まいの方は是非当クリニックまで相談に来て頂ければと思います。
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