上鶴間内科クリニック
内科・呼吸器内科
骨密度検査(DEXA法)
骨粗しょう症は、加齢などの原因で骨の量が減ったり、質が悪くなったりして、骨がスカスカにもろくなり、骨折しやすくなる病気です。 転んだり、体をひねったりといった、ちょっとした衝撃でも背骨、手首、太ももの付け根などを骨折してしまうことがあります。骨折は、痛みだけでなく、寝たきりの原因になることもあるため、予防がとても大切です。
検査のご案内


※当クリニックでお渡ししている検査結果
骨密度検査(DEXA法)とは?
骨粗しょう症を診断するための、最も精度が高い標準的な検査が「DEXA(デキサ)法」による骨密度測定です。 DEXA法は、エネルギーの異なる2種類の微量なX線を使って、骨の中にあるカルシウムなどのミネラル量を正確に測定します。これにより、骨の密度(骨の詰まり具合、強さ)がわかります。
なぜこの検査が大切なの?
骨粗しょう症は、骨折が起こるまで自覚症状がほとんどありません。 この検査を受けることで、骨折が起こる前にご自身の骨の状態を知り、骨粗しょう症を早期に発見・診断することができます。また、治療を開始した場合の効果を確認するためにも行われます。
どうやって検査するの?
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検査台の上に仰向けに寝ていただきます。特別な準備はほとんどいりません。
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測定する部位(主に腰椎、大腿骨近位部)の衣服や金属類(ベルトのバックル、アクセサリー、カイロ、湿布など)を外していただくことがあります。
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検査中は、体を動かさずにリラックスしてください。機械のアームが体の近くをゆっくりと移動しながら測定します。
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検査時間は、通常10~15分程度です。痛みは全くありません。
何がわかるの?(検査結果)
測定した骨密度を、
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若くて健康な方(20~44歳)の平均骨密度(Tスコア)
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ご自身と同じ年齢の方の平均骨密度(Zスコア) と比較して評価します。
特に「Tスコア」が、若い人の平均値の70%未満になると「骨粗しょう症」と診断されます。この結果をもとに、骨折のリスクを評価し、お薬による治療が必要かどうかなどを判断します。
どんな人が検査を受けると良いの?
以下のような方は、骨密度が低下している可能性があるため、検査をお勧めします。
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閉経後の女性
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65歳以上の女性、70歳以上の男性
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以前に軽い衝撃で骨折したことがある方
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ご両親(特に母親)が太ももの付け根を骨折したことがある方
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ステロイド薬を長期間使用している方
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関節リウマチなどの病気をお持ちの方
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過度のダイエット経験がある方、食生活が偏っている方
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喫煙や過度の飲酒習慣がある方
検査の準備と安全性について
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通常、食事制限はありません。
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検査当日は、カルシウムのサプリメントの服用を控えていただくようお願いすることがあります。(医師にご確認ください)
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放射線について: DEXA検査で使用するX線の量は非常に少なく、胸部レントゲン検査の1/6~1/10程度とされています。体への影響はほとんどありませんので、安心して検査をお受けいただけます。ただし、妊娠中の方や妊娠の可能性がある方は、必ず事前にお申し出ください。
骨密度検査は、痛みもなく短時間で、骨の健康状態を知るための大切な検査です。 ご自身の骨の状態を知り、骨折を予防するため、また、骨粗しょう症と診断された場合の適切な治療方針を決めるために非常に役立ちます。「骨の健康、大丈夫かな?」と感じたら、ぜひお気軽に当院にご相談ください。