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上鶴間内科クリニック
内科・呼吸器内科
たくや いわさき
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プロフィール
登録日: 2023年8月21日
記事 (117)
2026年5月7日 ∙ 10 分
【緊急解説】ハンタウイルスがクルーズ船で集団発生――本当に注目すべきは「船内でどう広がったのか」
猛虎弁で超要約 今回の話、要するにこうや。 ハンタウイルスって、普通はネズミ由来の病気なんや。 ネズミの尿とか糞とか唾液が乾いてホコリになって、それを吸い込む。これが王道ルートや。ネズミを触ったとか噛まれたとかより、「ネズミの糞尿ホコリを吸った」が一番イメージに近い。 せやから普通は、 「船で何人も出ました」 「え、船内にネズミおったんか?」 「倉庫とか食料庫とか荷物とか上陸装備が汚染されとったんか?」 って考えるわけや。 でも今回ややこしいのは、南米由来のアンデスウイルスかもしれん、という点や。アンデスウイルスはハンタウイルスの中では例外的に、濃厚接触で人から人へうつることが過去に報告されとる。 つまり今回の分岐はこれや。 A:ネズミの糞尿ホコリを複数人が吸っただけなのか B:アンデスウイルスで、同室・看病・濃厚接触の人にうつったのか 船は閉鎖空間やから、どっちも起こりうる。 そこが不気味なんや。 ただし、ここで「世界中に広がるんか?」と考えるのは早い。ハンタウイルスはコロナやインフルみたいに、電車や職場でポンポン広がるタイプではない。WHOも、一般社会へのリスクは低いと見とる...
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2026年4月27日 ∙ 2 分
太る自由心理・経済・時間・食の4つの自由から読み解く肥満
私の今度のAmazonKindleで出版予定の本の前書きなります。 前書き 「太ったのは自分のせいでしょう」——この言葉が、そのまま通用する時代ではなくなった。 肥満は長いあいだ、食べすぎた人の自己責任として片づけられてきた。けれど、その理解はもう古い。 WHOはいま、肥満を、遺伝、神経生物学、食行動、健康的な食事へのアクセス、市場の力、そして環境が複雑に絡み合って生じる、慢性・再発性の疾患として捉えている。日本肥満学会もまた、現代の肥満を自己責任で片づける考え方は誤りだと明示している。  2025年12月にWHOが公表した初の成人肥満GLP-1ガイドラインは、GLP-1療法の長期使用を条件付きで推奨した。けれど、そこで本当に強調されたのは薬の強さではない。薬だけでは、この問題は解けないということだ。必要なのは、健康的な環境をつくること。リスクの高い人を早く守ること。生涯にわたって、人を中心にしたケアを続けることだった。  日本肥満学会の整理も、その方向性と響き合う。日本ではBMI25以上を「肥満」とするが、それだけで一律に治療対象にはしない。健康障害を伴うか、内臓脂肪蓄...
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2026年4月6日 ∙ 6 分
HPVワクチンは1回でいい」と世界は言い始めた。では、日本の成人男性はどうすればいいのか
「HPVワクチンって、女性のものでしょ?」 もしそう思っているなら、まずその認識から更新したい。日本でもHPVワクチンは男性が接種できる。そして、打つ意味がある。HPVは、男性にも肛門がん、陰茎がん、中咽頭がんを引き起こしうる。ところが、日本対がん協会の2025年度調査では、HPVワクチンを知っている人のなかでさえ、「男性も接種できる」と認識していたのは39.4%にとどまった。 つまり、日本では「何回打つか」を議論する以前に、「男性も打てる」という事実そのものが、まだ届いていない。 今日は、その壁の向こう側にある話をする。 世界は「1回」へ動いている 2022年12月、WHOはHPVワクチンの推奨を更新し、9〜14歳の女子と15〜20歳の女子・女性に対して、「1回または2回」という選択肢を加えた。従来の多回接種一辺倒からの、かなり大きな転換だった。 そして、この流れをさらに力強く補強したのが、2025年のESCUDDO試験である。コスタリカの12〜16歳女子20,330人を無作為化したこの試験では、1回接種は2回接種に対して非劣性を示し、各群のワクチン有効率は少なくとも97%だっ...
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