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今シーズンのインフルワクチン どれにする?

今年の実務ポイント(2025/26)

• 年齢・回数 皮下注射=生後6か月〜。13歳未満は通常2回、13歳以上は1回が基本。   

経鼻ワクチン(フルミスト)は2〜19歳未満で1回/シーズン(0.2mL)。   


• 同時接種 皮下注射と経鼻ワクチンは他ワクチンと同時接種可。


• 効果の続き方 どちらもそのシーズンをカバーが基本。

経鼻ワクチンは翌季までの効果が示唆された研究もあるがばらつきがあるため、毎年接種が前提。 


• 定期接種の扱い 経鼻ワクチンは定期接種対象外(自費)。皮下注射は従来通り。 



禁忌・注意の早見表

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出典:年齢・回数・同時接種・禁忌/注意は添付文書・小児科学会声明。 



よくある質問(FAQ)

Q. 喘息がある子は?

A. 皮下注射推奨。 経鼻ワクチンは重度喘息/喘鳴は注意。 


Q. 家族に強い免疫不全の人がいる

A. 経鼻ワクチンはワクチンウイルスが一時的に排出され得るため、1–2週は密接回避。迷ったら皮下注射。 


Q. 卵・ゼラチンアレルギー

A. 経鼻ワクチンはゼラチン含有。卵/鶏由来は要注意者扱い。皮下注射を選ぶ判断材料に。 

Q. 抗インフル薬を使っている

A. 経鼻ワクチンは効果が弱まる恐れ。投与歴は必ず申告。 


Q. 検査が陽性になることは?

A. 経鼻ワクチン後しばらく迅速検査が陽性になる可能性あり。 


Q. 今年も接種は必要?

A. 毎年検討。流行株が変わるため、昨年の接種に関わらず今年の接種を検討。 


最短の決め方(3ステップ)

1. 年齢で振り分け:2〜18歳なら経鼻ワクチン候補、それ以外は皮下注射。 

2. 基礎疾患/妊娠/免疫抑制があれば皮下注射優先。 

3. 接種のしやすさ(注射OK/経鼻が良い)で最終決定。


行動(コピペ用メモ)

• 年齢/基礎疾患/薬歴(抗インフル薬・アスピリンなど)をメモ

• 皮下注射 or 経鼻ワクチンの希望(注射/経鼻)を決めて来院

• この記事を家族LINEに共有して意思統一



参考(一次情報)

• 第一三共プレスリリース:フルミスト発売、3価、2〜19歳・0.2mL×1回。 

• 厚労省Q&A:IIVの年齢別回数、LAIVの用法。

• 生物学的製剤基準/添付文書:同時接種可、禁忌・注意、相互作用、水平伝播。 

• 日本小児科学会(2024):等価推奨、喘息はIIV推奨、実務要点。 

• MHLW資料(2025/26):IIVは3価へ移行の方針。 

• レビュー(Ambrose 2008):LAIVの持ち越し効果のばらつき。

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